「植物樹脂コンビナート」

(2011/07/20)

本日の日経新聞にて、三井物産と米ダウが、ブラジルで植物樹脂コン

ビナートを建設する旨の発表がありました。サトウキビ農園の経営から

バイオPEやバイオエタノールの製造設備まで、一貫して製造できる「コン

ビナート」とのこと。

サトウキビの産地、広大な敷地、さらに、バイオエタノールがすでに主要な

原料として流通しているという実績が、今回の「コンビナート」を、ブラジル

で実現させたのではないかと思います。樹脂やエタノールは、もともと、原

油から精製したナフサを使用して、需要地で、製品化するという流通構造

でした。したがって、原油市況でケミカル製品の価格は大きく変動しますし、

使用すれば、するほど、資源は枯渇し、CO2排出量が増えます。しかし、

植物樹脂の場合、原料であるサトウキビは、天然資源ではなく、農産物です。

枯渇もしないですし、CO2の排出量も増えません。

樹脂やエタノールといえば、原油からできるものではなく、農地で育てるもの

である、という認識になる時代がやってくるかもしれません。

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