樹脂の改質とは

樹脂と無機フィラーとの複合化によってエンジニアリング樹脂相当の機能性分のユーザーニーズに応えられる。“PP”の異種材料との複合の容易さを活かし、特殊フィラーの特性を移入した新しい価値を生み出す原料を作り出す。

■PP(ポリプロピレン)をさらなる「高耐熱性」「高剛性」「耐衝撃性」に。
■PP(ポリプロピレン)を「比重の調整」「光沢度の調整」「伸びの調整」に。
■PP(ポリプロピレン)を「対磨耗性」「高躍動」に

無機フィラー ・タルク  ・マイカ  ・ケイ酸カルシウム  ・ガラス繊維
・炭酸カルシウム  ・炭酸マグネシウム  ・炭素繊維
・硫酸バリウム  ・硫酸カルシウム 他
有機フィラー ・メラニンホルムアルデヒド樹脂
・架橋アクリル粉体
・アクリル酸エステルメタクリル酸エステル共重合
フィラーの形状 粒状・・・硫酸バリウム、炭酸カルシウム
板状・・・タルク、マイカ
繊維・・・ガラス繊維、炭素繊維

【板状フィラー(タルク)と球状(炭カル)の曲げ弾性率変化】

板状フィラー(タルク)と球状(炭カル)の曲げ弾性率変化

【比重理論値表】と【MFR理論値表】

比重値
PP(ブロック) 0.90
PP(ホモ) 0.91
タルク 2.70
PP+タルク比重
ブロック
PP+タルク比重
ホモ
10% 0.964 0.975
11% 0.971 0.982
12% 0.978 0.989
13% 0.985 0.996
14% 0.993 1.003
15% 1.000 1.010
16% 1.007 1.018
17% 1.015 1.026
18% 1.023 1.033
19% 1.031 1.041
20% 1.038 1.049
21% 1.047 1.057
22% 1.055 1.065
23% 1.063 1.074
24% 1.071 1.082
25% 1.080 1.091
26% 1.089 1.100
27% 1.098 1.108
28% 1.107 1.117
29% 1.116 1.127
30% 1.125 1.136
31% 1.134 1.145
32% 1.144 1.155
33% 1.155 1.165
34% 1.164 1.175
35% 1.174 1.185
36% 1.184 1.195
37% 1.195 1.206
38% 1.205 1.216
39% 1.216 1.227
40% 1.227 1.238
41% 1.239 1.250
42% 1.250 1.261
43% 1.262 1.273
44% 1.274 1.285
45% 1.286 1.297

2成分系の混合MFR(計算値)

樹脂名 MFR 比率(%) 合成MFR
PP(1) 50 70 39
PP(2) 10 30

3成分系の混合MFR(計算値)

樹脂名 MFR 比率(%) 合成MFR
PP(A) 50 50 24
PP(B) 20 30
PP(C) 5 20

参考

白色系無機充填材料 比重
タルク 2.7~2.8
炭酸カルシウム 2.4~2.7
(沈)硫酸バリウム 4.3
酸化亜鉛 5.6
酸化チタン(R) 4.2
水酸化マグネシウム 2.3~2.4

複合混練分散技術 事例

分 類 用 途
タルク硫酸バリウム 【汎用樹脂】【エンジニアリング樹脂】
炭酸カルシウム 特殊フィルム・テープ
その他無機フィラー 特殊機能・付与材の分散
酸化チタン 液晶バックライト
スノコ

スノコ
ウェザーストリップ

ウェザーストリップ
タルク
タルク(板状フィラー:写真上)・・・水酸化マグネシウムとケイ酸塩から成る滑石の粉体原石は  微細な薄片状結晶の塊で粉砕され粒度を揃えて製品とされます。

写真提供:松村産業株式会社