樹脂への導電性付与 で実現する世界

帯電防止樹脂・導電性樹脂

・樹脂は金属と異なり帯電しやすく商品に空気中の埃が付着し、価値を損ね、また静電障害など製品に与える影響が多い。

・帯電と放電
一般に金属などの導体は帯電した電気を10(0乗)~10(-6乗)秒という速さで放電するが、絶縁体である樹脂は長時間を要す。近年に利用される帯電防止剤は、樹脂表面に親水性を持たせ導電層を形成して放電を速くさせる。
帯電防止剤、静電防止剤は、樹脂との相溶性のある親油基と空気中の水分と親和性のある親水基を持ち合わせた添加剤と混練して途々に表面に移行する性質を利用して用途に対応している。

・帯電防止樹脂の使用ポイント
1.用途に応じた効果レベル、効果の持続性の確証
2.成形の加工性に影響がないこと
3.過度ブリード性がないこと
4.用途(食品・育児製品)への適正の確証

・導電樹脂
現在は、一時的帯電防止・持続性帯電防止と差別化して“導電性樹脂”とは、永久的静電防止のことを意味し、界面活性剤効率の10(11乗)~10(9乗)以下の10(4乗)~10(9乗)の効率を持つ樹脂特性のことをいう。

導電樹脂は導電性を持つ粒子又は繊維を樹脂に複合混練して作ります。
導電フィラーの種類・・・カーボンブラック・カーボン繊維・CNT(カーボンナノチューブ)・金属粉(ステンレス、ニッケル、銀、スズ等)
体積固有抵抗値(Ω・㎝)